りょうちゃん(彼)のお母さんが素敵なフラワーアレンジを見せてくれた。
鉢植えで、まだ種を蒔いた状態だが、その鉢のまわりに小さな薔薇のつるを巻きつけている。
薔薇のつるは人工的に巻かれたのに、とても自然で、でも外れないようにしっかりと巻きつけられている。
あまりもの見事さに、私はそのつるを外した。
私にだって出来る!
そんな気持ちから。
1人離れてつるを巻き始めた。
私にアレンジの知識などない。
見本はさっき巻かれていた記憶のみ。
外しながら見たはずなのに、もう覚えていない。
鉢のまわりの一周目は出来た。
…出来たと思う。
ただ力が入り過ぎて、小さな薔薇の花は落ちてしまっている。
問題は二周目。
もう絡ませる部分がないから、鉢の空中でつる同士を編むようにしていくのだが、やり方がわからない。
どうしよう。
今更聞けない。
呆然としていたら、雨が降り始めた。
雨は激しく降る。
鉢を抱えたまま雨宿りすることなく、雨に濡れていた。
りょうちゃんのお兄さんが来た。
「そんなの置いといて、俺とどこか行こうよ」
いやっ!
りょうちゃんの鉢、なんとかしなきゃ!
「そんなにその鉢植え大事か?」
と言いつつ、私から鉢植えを取り上げ、種を植えている部分を踏みつけた。
持てる限りの大声で叫んだ!
ダメぇぇぇ!!!!
土砂降りの雨の中、私の声はりょうちゃんにも届き
「どうしたー?」
と聞かれたものの、さっきまできれいにアレンジされ美しかった鉢は
同じものとは思えない姿になり、兄への怒りと、無残な姿にしてしまった責任から
鉢を置いたまま私はその場から逃げ出した。
シャワーを浴び、服を着替えてからりょうちゃんを探しに行ったが、りょうちゃんの姿はなかった。
近くにいた人に聞くと、りょうちゃんは鉢を抱えて出て行く姿を見たとのこと。
私いったい何をしていたんだろう。
お母さんに嫉妬して、出来もしないのにほどいて
結局出来なくて、投げ出しそうになってたら、兄にぐちゃぐちゃにされて。
鉢を守ることも出来ず、投げ出して。
りょうちゃんの心配にも答えず逃げ出した。
「ゆうちゃん大丈夫?」って、何回も聞かれてた。
鉢植えで、まだ種を蒔いた状態だが、その鉢のまわりに小さな薔薇のつるを巻きつけている。
薔薇のつるは人工的に巻かれたのに、とても自然で、でも外れないようにしっかりと巻きつけられている。
あまりもの見事さに、私はそのつるを外した。
私にだって出来る!
そんな気持ちから。
1人離れてつるを巻き始めた。
私にアレンジの知識などない。
見本はさっき巻かれていた記憶のみ。
外しながら見たはずなのに、もう覚えていない。
鉢のまわりの一周目は出来た。
…出来たと思う。
ただ力が入り過ぎて、小さな薔薇の花は落ちてしまっている。
問題は二周目。
もう絡ませる部分がないから、鉢の空中でつる同士を編むようにしていくのだが、やり方がわからない。
どうしよう。
今更聞けない。
呆然としていたら、雨が降り始めた。
雨は激しく降る。
鉢を抱えたまま雨宿りすることなく、雨に濡れていた。
りょうちゃんのお兄さんが来た。
「そんなの置いといて、俺とどこか行こうよ」
いやっ!
りょうちゃんの鉢、なんとかしなきゃ!
「そんなにその鉢植え大事か?」
と言いつつ、私から鉢植えを取り上げ、種を植えている部分を踏みつけた。
持てる限りの大声で叫んだ!
ダメぇぇぇ!!!!
土砂降りの雨の中、私の声はりょうちゃんにも届き
「どうしたー?」
と聞かれたものの、さっきまできれいにアレンジされ美しかった鉢は
同じものとは思えない姿になり、兄への怒りと、無残な姿にしてしまった責任から
鉢を置いたまま私はその場から逃げ出した。
シャワーを浴び、服を着替えてからりょうちゃんを探しに行ったが、りょうちゃんの姿はなかった。
近くにいた人に聞くと、りょうちゃんは鉢を抱えて出て行く姿を見たとのこと。
私いったい何をしていたんだろう。
お母さんに嫉妬して、出来もしないのにほどいて
結局出来なくて、投げ出しそうになってたら、兄にぐちゃぐちゃにされて。
鉢を守ることも出来ず、投げ出して。
りょうちゃんの心配にも答えず逃げ出した。
「ゆうちゃん大丈夫?」って、何回も聞かれてた。
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